【新国立劇場オペラ研修所公演】「ラ・ボエーム」「秘密の結婚」【08/02/2014】

8/2(土)に新国立劇場にオペラ研修所のオペラ試演会を観に行ってきました。
オペラパレスではなく小劇場です。
てっきり卒業予定メンバーの公演かと思ったら学年関係無しに出演されるんですね。

HPで内容を見た時に一番興味が湧いたのはオーケストラの代わりにピアノを使っている点です。
オーケストラを使う予算が無いのが一番の理由でしょうが、寧ろ一度オペラをピアノ伴奏で見たいと思っていたところです。
ちなみに映画「アマデウス」でモーツァルトがピアノを弾きながら「フィガロの結婚」をリハーサルしているシーンがありますね。
チケットが2100円と安かったのもありますが・・・

演目はプッチーニの「ラ・ボエーム」の3幕4幕とチマローザの「秘密の結婚」抜粋版です。
実は「秘密の結婚」をモーツァルトの「フィガロの結婚」と勘違いしてたんですが・・・(笑)

プッチーニの「ラ・ボエーム」ですが、
正直なところ、ピアノ伴奏が微妙でした。演奏が悪いというのではなくピアノの音が合わない気がしました。
まず、ピアノの音は打楽器の性質があるということです。これが聞いててきつかったです。
また、音色も明るすぎるんです。悲しいシーンですからね。
弦楽器で聞きたいな~と思いました。
ちなみにビデオ録画したのを以前に数回見たことがあり予備知識ゼロというわけではありません。
なお、一番良く見えたのはムゼッタ役の清野友香莉さんです。

チマローザの「秘密の結婚」ですが、
こちらは一切見たことがありません。チマローザってモーツァルトと同時代の人だっけ?ぐらいの知識しかありません。
幕が上がります。いかにも貴族風な衣装とセットで見ててうれしくなっちゃいました。
(やっぱりエンターテイメントは日常生活から別の世界に連れて行ってくれないと)
出だしの音楽を聴くと「あ~、古典派だ~」ってことでこれまたうれしくなっちゃいました。古典派はロマン派に比べてわかりやすいし明るいですからね。

でも、曲が何度も「フィガロ?」って思う箇所がありました。古典派だから似たような部分が多数あるんですかね。
(モーツァルトと同時代の曲を聴くと似たような雰囲気の曲が多いですね)
ちなみにフィナーレはフィガロのフィナーレと似てない?似てますよね。(笑)

このオペラで一番よかったのがジェロニモ役(松中哲平さん)です。声は通るし、風貌も演技もコミカルだし文句なしですね。
フィガロの結婚のバルトロ役やアントニオ役で見たいなと思いました。まだ、研修生ですからね。今後楽しみですね。

カロリーナ役もよかったですね。こちらは城村紗智さんです。いきなり高音を歌うときはイマイチな感がしましたがそれ以外はよかったです。特に演技が良いですね。良い意味のわざとらしさがあってコミカルさがありました。
この人もフィガロのスザンナ役で見たいと思いました。
っていうか、やっぱり似てるんですよね。フィガロと秘密の結婚が。

エリゼッタ役(竹村真実さん)はブスに見えるようにメイクをしているんですが、新国立劇場のHPで見ると美人ですね。正直びっくりです。別人みたいだ。

なお、このオペラは全編(今回見たのは抜粋版ですが)に渡って笑いのシーンがありますね。
家で一人で見た場合はわかりませんが、劇場で見ると違いますね。また、秘密の結婚は私含めて初めて見る人が多かったんじゃないかな。だからストーリーで自然と笑えました。何度も見たオペラだと笑いにくいですからね。

実はこのオペラで一番気に入ったのがピアノ伴奏です。(研修生ではありません)
ラ・ボエームと違い、こちらではピアノの音色や性質がオペラに合ってました。(あくまでも私の主観です)
しかもラ・ボエームと違い演奏しっぱなしです。もちろんレチタティーヴォでは別の人がチェンバロを演奏するんですが、オーケストラだと弦楽器のみだったり管楽器のみだったりする箇所もあると思うんですが、そのようなシーンでもずっと弾いてました。(当たり前といえば当たり前なんですが。でもすごいと思いました)
ラ・ボエームと比較すると緩急の変化が激しい演目ですが、そのような箇所ではガラッと雰囲気が変わるので聴いてて楽しかったです。ピアノはオーケストラということを言われたりしますが、よくわかりました。
正直言って歌を聞いてる時間よりピアノの音色を追っている時間のほうが長かったです。(笑)
パンフレットを見ると秘密の結婚のピアノ伴奏は石野真穂さんという方です。
経歴を検索したところプロの伴奏ピアニストなんですね。
ちなみにハッキリした性格できつめの方のようです。(笑)
(ラ・ボエームのピアノ伴奏は高田絢子さんという方でした)

なお、終演後はエントランスのところに出演者の方が出迎えてくれていました。
チラッとピアニストの石野さんを探したんですが見つかりませんでした。
(ひょっとしたら左端に居た黒い服装の方がそうだったのかもしれません・・・左端には人が多くて行き辛かったので。ちょっと残念)

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