11/9(金)に日生劇場で二期会の「リア王」を観てきました。
(席はB席で2階左ブロックです)
正直なところ「リア王」は全然知らないし(というよりヴェルディ作曲と思ってたぐらいです)
20世紀の作曲家ライアンなんて全然知らないし(正確にはライマン、終演後に知った。w)
興味なく観るつもりもなかったんですが、会場が日生劇場だったので行ってみることにしました。
以前、通勤時に劇場の前を通ってたんですが、その度に「きれいな建物だなぁ」「入ってみたいなぁ」とは思ってたんですが
クラシックをあまりやらないのでその機会がありませんでした。
で、今回、念願叶って入場できました。
12:58ごろに着いたんですが、13:30開場にも関わらず、どういうわけか13:00にチケット切って入場できました。
ただ、入場はロビーまでで座席までは入場できなかったんですが。
とりあえず、アイスコーヒー飲みました。400円です。ロビーのテーブルで飲んでました。
もっと広いかと思ったけど、意外と狭かった。入場当初は人も少なかったけど段々増えてきて年配の方も多いのでテーブルから離れました。
床は赤い絨毯敷いてました。上品な場所に来た雰囲気はありました。
でもトイレが少ないです。何箇所かのトイレに入りましたが全て小用2つ大用1つでした。
(休憩時間には男子用トイレには珍しく長蛇の列ができてました)
時間になったので席に着きます。椅子はクッションが利いててお尻に優しいんですが狭いです。
カバン仕舞うロッカーが無かったので席まで持っていったんですが椅子の下に入れても前にはみ出すんですね。
足をカバンに乗せるわけにもいかないので足を前に出すんですが、前の席の椅子にぶつかります。微妙ですね~。
足を横に出すと横の席の人の足にぶつかります。
B席で9000円もしたんですけどね~。ちょっと不満です。
オペラが始まりました。
序曲が無い・・・そうなのか??
いきなりリア王の歌いだし、しかし歌というより台詞にちかいですね。2~3分歌ってたんですが、一箇所、高音出そうとして出なかったらしく急遽引っ込めたようなシーンがありました。
あれー!?とか思いましたが、元々知らないオペラだし、ライブならではのハプニングということで「楽しい」とか思ってました。
その後にリア王の娘(三姉妹)が歌うんですがリア王よりこちらのほうが上手に聞こえました。
ただ、歌うというよりは声を響かせるといった感じですね。ときたま違和感覚えましたけどあーゆーもんなのかな。
オーケストラはモーツァルトのオペラのようなメロディや伴奏を奏でることも無く、ヴェルディのオペラのような「ズンチャッチャ、ズンチャッチャ」とリズムを刻むことも無く、ワーグナーのオペラのようにライトモティーフを奏でることも無く、どちらかというと効果音的な要素が強かったです。
休憩時間に年配夫婦の女性の方が同じような印象を持たれたらしく旦那さんにそのことを話してました。
オペラというよりは芝居の全編に渡って効果音をつけたような感じです。
ただ、純粋に芝居にすると台詞のテンポが速くなって理解が追いつかないのでオペラで観れて良かったといったところですね。
また、音楽の力で芝居とは違った緊張感がありました。
でもなかなか、エグイ内容です。終演後にリア王をググッたらシェイクスピアの四台悲劇のひとつと書かれてましたが
「ロミオとジュリエット」のようなロマンティックを思わせるようなストーリーでもないから、これ観るほうは辛くないのかな?と思いましたね。
もっとエンターテイメント性の強い物かと思ってましたから。
リア王役はすごい大変そうでした。素人から見ていてもわかります。
出だしは威厳のある王、娘に領土を譲ってから裏切られる王、気が触れて精神に異常をきたす王、自分を裏切らなかった三女と和解するもその三女が殺されて悲しむ王。
これをオペラで歌いながら演技するのは死ぬほど大変だと思います。特に気が触れたシーンは良かったです。見た瞬間に気が触れたことを理解できるほどでした。
ちなみに終演後のカーテンコールではリア王役の人が感極まっているように見えました。
ただ、個人的には全編に渡って睡魔が襲ってきたのでストーリーの細かい流れは理解できませんでした。残念。もう1回観に行きたい。
■余談
・2階席とはいえ舞台に結構近く、オーケストラピットも見える席でした。
指揮者の指揮する姿も見れたんですが、これが意外な指揮振りでした。
カルロス・くらいバーのような指揮振りでは無いだろうとは思っていましたが音楽の教科書に載っているような指揮振りなんです。
小学校が中学校の音楽の教科書に3拍子や4拍子の指揮の仕方が書いてありましたが
今回の指揮はそんな感じの指揮振りでした。「イチッ・ニイッ・サンッ・シイッ、イチッ・ニイッ・サンッ・シイッ」てな感じで規則正しく同じフォームで振ってました。
でもところどころで変わるんです。オーケストラがキッチリ反応するんです。当たり前かもしれませんが「スゲー!」って思ってみてました。
・道化役がダンサーのように舞うんですね。「あー、彼はダンサーなのか」って思ったんですが
なんと途中で歌ってました。えー!!
ダンサーじゃないのか。その割にはダンスがすごすぎるぞ。
個人的にはカーテンコールで一番大きな拍手をしたかったんですが真っ先に出てこられました。
真っ先に出てこられると大きな拍手はしずらいです。
実際のところはダンサーのようです。自分で歌ってたのかな?
・長女役の方がいかにもオペラ歌手といった感じの恰幅の良さがあるんです。
で、これが遠目から見ると何度もマツコデラックスに見えてしまいました。(失礼)
・オーケストラの音楽が不協和音が多かったですね。
予備知識全然無かったんですが、20世紀の作曲家の作品なので無調音楽をイメージしていたんですが全然違ってました。
(そもそも無調音楽をまったく知りませんが)
日本人は不協和音についてはあまり抵抗ないと思いますが、欧米の人はこの不協和音に耐えられるのだろうか?
欧米人は虫の鳴き声がノイズに聞こえるようですからね。
そういえば明治時代に外国の要人を日本に招待して日本の音楽(雅楽とか?)を披露したんですが、耐え難い不協和音ということで評判悪かったようです。
・カーテンコールの最後で作曲家のライマン氏が舞台に上がられました。
舞台に上がるときに指揮者がエスコートする形で舞台に上がったんですが、この時に指揮者と軽く抱擁してます。
舞台上がった後にも何名の方と軽く抱擁してましたが、これが全て男性でした。
横一列で手つなぐ時は右隣に長女役の方が居たんですが、なぜか指揮者が割って入ってライマン氏と手繋いでました。
ライマン氏の左側は元から男性でした。
カーテンコール終わって舞台から降りる時も指揮者と軽く抱擁してました。
んんっ!?ひょっとしてライマン氏はホモ???
■演奏会データ
《二期会創立60周年記念公演》
オペラ全2部
字幕付原語(ドイツ語)上演 <日本初演>
原作: ウィリアム・シェイクスピア「リア王」
台本: クラウス・H・ヘンネベルク
作曲: アリベルト・ライマン
会場: 日生劇場
公演日:2013年11月8日(金)18:30
9日(土)14:00
10日(日)14:00
★スタッフ
指揮: 下野竜也
演出: 栗山民也
美術: 松井るみ
衣裳: 前田文子
照明: 服部 基
ドラマトゥルク:長木誠司
演出助手: 上原真希
舞台監督: 大澤 裕
★キャスト
配役 11月8日(金)/10日(日) 11月9日(土)
リア :小森輝彦 小鉄和広
ゴネリル :小山由美 板波利加
リーガン :腰越満美 林 正子
コーディリア :臼木あい 日比野 幸
フランス王 :小田川哲也 近藤 圭
オルバニー公 :宮本益光 与那城 敬
コーンウォール公:高橋 淳 高田正人
ケント伯 :大間知 覚 小林大作
グロスター伯 :峰 茂樹 大久保光哉
エドマンド :小原啓楼 大澤一彰
エドガー :エドガー(全日)
道化 :三枝宏次(全日)
合唱 :二期会合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団
チケット:S席 16,000円、A席 13,000円、B席 9,000円、C席7,000円、D席 5,000円
全て税込。 S席、A席は愛好会会員は1,000円引き
平成25年度文化芸術振興費補助金
(トップレベルの舞台芸術創造事業)
主催: 公益財団法人東京二期会
公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]
公益財団法人読売日本交響楽団
協賛: 日本生命保険相互会社
協力: 東京ドイツ文化センター
後援: ドイツ連邦共和国大使館
日生劇場開場50周年記念
読売日本交響楽団創立50周年記念